アリビナ宇宙科学研究所

暦学班によりセオトス暦が確定しました

2025年5月19日に黒江ガヴラス翠零氏を筆頭とした暦学班有志によって確定したエールフレットでの標準暦である「フーリカ暦」から、エールフレットの標準季節暦の考察が行われていましたが、所長田上彩夏氏を筆頭とした暦学班によってこの標準季節暦「セオトス暦」が2025年10月18日に確定されました。

セオトス暦の詳細

セオトス暦はフーリカ暦の前駆体であるアトラ暦とシノド゠ヴァエル暦の制定以前に用いられたハトエホス暦を前駆体とする、エールフレットにおける標準季節暦です。この暦の成立にはエールフレット神話などの神話的背景があります。セオトス暦の一週間は琥珀日・月光日・翠葉日・天青日・紅炎日・黒影日・紫雷日・雪花日の8日で構成されます。これはエールフレット神話で「神はエールフレットを8日で創り上げた」という記述からの物です。更にこの曜日名はエールフレットの文明の中心であるトーリンという生命体の基本の8つの「人種」に由来します。1から7月が31日、8から11月が30日、12月が平年で28日(閏年は29日)という構成です。制定年はフーリカ暦2066年で、フーリカ暦2066年3月27日をセオトス暦1375年3月27日としてこの日を主日(琥珀日)として制定しました。この日は延長グレゴリオ暦でも3月27日になります。そしてこの日を基準にすると起源年月日がフーリカ暦769年7月25日となりますが、この日は前駆体であるハトエホス暦の制定日となっています。

今回研究チームはこの暦の季節運行の正確性を最優先に研究しました。

  1. 4で割り切れる年は閏年。
  2. 128で割り切れる年は平年。
  3. 512で割り切れる年は閏年。
  4. 4096で割り切れる年は平年。

このように、厳密なシステムを考案しました。これはグレゴリオ暦を改良したような形となっています。

文化的位置づけ

この暦はエールフレットの標準暦であるフーリカ暦が長期的精密性と神秘性を追求するあまりに、実際の太陽年とのずれが大きくなってしまい、結果的に毎年同じ月でも季節がずれてしまうという問題に対応するために作られました。つまり地域や季節との一致を重視する場面ではこのセオトス暦が用いられます。制定年のフーリカ歴2066年にはフーリカ暦に大循環年の概念が正式に導入されました。セオトス暦の前駆体である「ハトエホス暦」のハトエホスとは、アリル語でχᾷτοέχὸς(Khatoekhos)と書き、八曜との意味を持ちます。そしてセオトス暦は正式には「セオト・カトイホ暦」といいますが、この「カトイホ」というのは前述のハトエホスがグラズリス語に借用された形です。「セオト」というのはこの暦を考案した人物の名前セオトスを指し、こちらも同様にセオトス(Θέοτὸς、Theotos)のグラズリス語版です。アリル地方が発祥ですが、制定したのがグラズリス地方なのでグラズリス語の名称「セオト・カトイホ暦」が正式な名称となっています。しかしこの名称は少し長いため、一般的には「セオトス暦」と呼ばれます。

※2025年10月22日追記

田上氏が暦変換システムを開発しました

セオトス暦の決定に合わせて、この研究チームを指揮した当研究所所長の田上氏が、フーリカ暦・セオトス暦とグレゴリオ暦の三暦相互変換システムを開発しました。このツールではグレゴリオ暦の任意の日付をフーリカ暦とセオトス暦の日付へ、あるいはフーリカ暦の任意の日付をグレゴリオ暦とセオトス暦の日付へ、あるいはセオトス暦の任意の日付をフーリカ暦とグレゴリオ暦へと、相互の変換が可能です。また、セオトス暦のカレンダーも付属しています。このシステムの開発によって、エールフレットの歴史で未決定だった事項が決定することが期待されています。このツールは田上氏の個人ドメインに置かれています。